赤字会社でも税務調査は入るの?
創業したばかりや不況だった年度には、赤字決算となる場合もあります。
ここで気をつけたいのが、「赤字決算だったので税務調査の心配はない」と考えてしまうことです。
何故なら、決算が赤字であれ黒字であれ、税務調査は入るからです。
本コラムでは赤字決算であっても、税務調査が入る理由について解説いたします。
赤字でも税務調査は入る
税務調査は、税金の申告漏れや無申告を発見し、税金を追徴することを目的としています。
税務署にとっては赤字か黒字かという区別はなく、申告漏れが想定されれば赤字会社であっても、税務調査を実施します。
「赤字だと申告漏れがあっても税金の追徴はほぼできないのに、どうして税務調査をするのか?」と気になる方もいるかと思います。
それは税務調査で赤字が黒字に転換するケースがあるからです。
国税庁の公表資料のなかには、「有所得転換割合」というものがあります。
これは当初に赤字申告をしていた会社が税務調査後に黒字に転換した割合で、17%もあるそうです。
黒字になれば当然ながら、納税義務が生じます。
よって、赤字会社でも疑わしい部分があれば税務調査が入るわけなのです。
赤字でも納めなければならない税金がある
法人税等は赤字決算の場合免除されます。
しかし、一部の税金は赤字決算でも納めなければなりません。
(1)消費税
消費税は相当分を消費者が事業者に払い、納税義務者である事業者が後でまとめて納付します。
あくまでも消費者から一時的に預かっているものなので、赤字でも納めなければなりません。
- 売上げが1000万円以内の企業
- 設立から2年以内の企業
なお、上記に該当する場合は消費税の支払いが免除となります。
(2)源泉所得税
源泉所得税とは、給与などの所得を支払う者が、毎月支払金額から差し引いて国に納付しなければいけない税金です。
一時的に企業が預かるものであり、消費税同様、赤字であっても納付が必須となります。
(3)その他
赤字決算でも支払わなければいけない税金は消費税や源泉所得税の他にもあります。
契約の際に必要となる印紙税や、事業用としての車を持っている場合に発生する自動車税などが該当します。
まとめ
説明した通り、- 申告の誤りから、赤字から黒字に転ずる可能性がある
- 赤字であっても払わなければいけない税金がある
という理由から、赤字だから税務調査がないということはありません。
税務調査が入った時に慌てないよう、普段から心構えをしておきましょう。
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